2023年2月19日

<第991話 懺悔して(その3)>

こんばんは♪

お寺の梅も咲きはじめました。

今日は、雨でしたが、どことなく温かい雨。

二十四節気では、「雨水(うすい)」

降る雪が雨へと変わり、雪解けがはじまる頃。

山に積もった雪もゆっくりと解け出し、田畑を潤す。

いろいろなわだかまりがあることも

春と共に、とけだすといいですね。

<第985回 懺悔して(その2)>

で、

懺悔と説罪について書いたあと

自分の至らない所に、気がついたら

それを認めて

素直に謝りましょう!

それが

心を浄くする方法です。

私なんかは

懺悔・懺悔の毎日です。

と、書いたのですが

自分の至らないところに、どうして気がつかないのでしょう。。。

三上和志先生の著書『人間の底』に

「魚臭い母」という魚屋の奥さんの話があります。

三上先生が講演を終えたあと、会長から紹介されてあるA婦人が入ってきた。

年の頃は、四十才をすぎた感じ。ですが、髪は乱れ、ゴム長靴にズボン。半纏(はんてん)。入ってきた途端に、魚臭さが部屋に広がる。勇ましい歩き方、化粧をしていない顔。男勝りに働いているのが、一目で伝わる風貌の方でした。

A婦人

「先生に相談です。3人の子どもを残して10年前に主人がなくなりました。

その後、主人がやっていた魚屋を引き継いで、仕入れから、得意回り、店売りまで、一人でなんとかかんとかこなし、親子4人、今日までやって来ました。

どうにか上の子が高校3年、次が高校1年、末が中学2年生になりました。

女手一つで、魚屋をやりながら、ここまで来るのは、容易なことではありませんでした。

なり振り構わず、こんな姿でやればこそです。それを3人の子は何とも思っていないどころか、この頃は私を嫌い、バカにしているのです。

主人亡き後、たった一人でこんなに努力して、働いてきたのに、子ども達から嫌われ、バカにされていたのでは、生きていく甲斐がないとさえ思います。

どうしたらいいでしょうか?」

三上先生が、Aさんに、「子どもさんがお母さんを嫌うとはどういうことですか?」

と尋ねると、

長男がPTAの案内を渋々出してきて、親が来ないといけないと書いてあるけど「母ちゃんには、来て欲しくない!」といい、どうしてと長男に尋ねると、長男は「お前もそう思うよな」と妹に同意を求めました。すると高1の妹も「お母さんには、来て欲しくない。恥ずかしいもん」と言ったのです。

私は、何も言えなくなりました。

食事のあと、一人になったとき、涙が溢れてきて、止まりませんでした。みんなで私をバカにして、私の苦労も知らないで、くやしいやら、悲しいやら、さまざまな感情の涙でした。

さて、

Aさんの話を聞いた三上先生は、Aさんにどう答えたでしょうか?

アナタなら、主人を亡くしたあと、なり振り構わず必死になって生きてきたAさんに何といいますか?

ちょっと考えて見て下さい。

続きは、火曜日の夕方18時半にアップする予定です。

(m_m)

けいくう

☆☆

親は子よりも 子をおもう 神聖正義の みこころに 

  そむき唯我が 為ばかり はかってついに 行き詰まる

                     (田中木叉上人道詠)