こんばんは♪
今日は、雨でした。
そして、春のお彼岸法要の日。
通照院の法要の日に、雨が降るのは
何年ぶりかなぁ、、、
というような珍しさでした。
コロナ禍の影響で、午前と午後の2部に分けて
おつとめさせていただきました。
皆さまをお迎えするに当たって、玄関はどんな掛け軸を掛けようかと
昨夜、考えまして
「至精至好且不奢」
という盧ドウの茶歌の一句を選びました。
これは、その前の文章から書きますと
仁風暗結珠琲瓃
先春抽出黄金芽
摘鮮焙芳旋封裹
至精至好且不奢
意訳すると
暖かい風は、人知れず茶樹に真珠のような蕾をつけて、
春に先駆けて、黄金色の新芽を吹き出す。
新鮮な茶葉を丁寧に摘み、香り立つように焙煎して直ぐ包み、
至精至好(最高)の茶葉でありながら、おごりたかぶることがない。
どの言葉も、師匠、空外上人が好んで揮毫される名句ですが、、、
最高のことをしておきながら、おごることがない!
この言葉にいつも感動を覚えます。
☆
剣道の教えの中に
「勝って反省 負けて感謝」という言葉があります。
ん?
失敗したり
負けたときに反省ってするものでは?
逆じゃない?
勝たせてもらって、ありがとうと感謝する。
負けたら、なぜ負けたかを反省する。
普通は、そうするものでは?
皆さま、どう思われますか?
剣道では、試合をしたとき
ポイントを取ったあと、ガッツポーズをすると
そのポイントが取消になります。
おおっぴらに喜んではいけないのです。
残心が見苦しい!という理由です。
残心、、、
心を残す。
→勝って、反省!に繋がっています。
負けて感謝!は
自分の至らないところを教えてくれてありがとうございます。
ということ。
では、
勝って反省!は
最高の技を出しても、おごらないということ。
おごりたかぶると、それ以上、成長が止まるようにおもうのです。
何より、負かした相手が感謝してくれているのに、それに答えていない。
相手が居てくれたから、技を磨き、稽古に励めた。
相手が感謝してくれるのに、相応しい自分かどうかを
省みるのが、「勝って反省」です。
そして、相手への敬意を忘れないようにすること。
それも負けた時ももちろんですが、勝ったときにも敬意を忘れないことが大切だという教えです。
そうしていると、剣道という道を昇っていけるのです。
☆☆
最高の事をしていて、しかも奢らず!
「至精至好且不奢」
茶道も通じるところが、ありますね。
この不奢をシッカリと感じると、
誰もが、すべてのことが、私を育ててくれる師となります。
人生は、学校。
卒業するまで、学びは続けていけるもの。
せっかく命を授かっているのだから、お彼岸の世界へ往くまで、精一杯、学んでから
還っていきたいとおもいます。
そのためには、「不奢」ですね。
(>_<)
本日は、一日中、仏さまやお彼岸の世界へ先に旅立たれた方々に、どうぞよろしくお導き下さいと祈らせてもらいました。
( -人- )
南無阿弥陀仏
今週もお元気で!
ご機嫌よう!!
けいくう
☆☆
のぼる峠は けわしくも 憂き世の風は 寒くとも お慈悲の中は 春びより 心もうらら 日もうらら
あわば心の 闇はれん たのし三昧の 春の旅 声にお慈悲の 山彦の 響くもうれし 南無の歌
(田中木叉上人道詠)