2022年5月15日

<第951話 樹心弘誓仏地>

こんばんは♪ 

朝晩は寒く、日中は暑く、調整が難しいですが、皆さま、体調いかがですか? 

今日は、朝の念仏会で、「樹心弘誓仏地」心を弘誓の仏地に樹(た)てよ! 

と、題して、お話しました。 

これは、『教行信証』に 

「慶哉 樹心弘誓仏地 流念難思之法海」 

(よろこばしきかな 心を弘誓の仏地に樹(た)て 念(おも)いを難思の法海に流す) 

とあります。 

仏地とは、仏さまが願いを起こして作られた(弘誓の)お浄らかな国土のこと。 

その仏さまの浄土にしっかりと自分の心の種を植え、樹木に育てようということです。 

自分の心の種をどこに植えるのか? 

自分は、何のために、生きてるのか? 

自分は、何を大切に生きているのか? 

お金、家族、仕事、何に種を植えてもいいのですが、、、 

仏地以外に種を植えると、その地面は、不変ではないので、いつか失ったり、価値が変わったりしますから、どこか危なっかしいです。 

仏地に種を植えるためには、お念仏です。 

そして 

「念(おも)いを難思の法海に流す」とは 

自分のすべてを計り知れないほど大きな(難思)法の海(仏さまの懐の中)に、投げ入れていくということです。 

そうすれば、セカセカした生き方、イライラした生き方、ずるい生き方、人をうらやむ生き方などから離れられて 

ゆったりとした生き方、大らかな生き方、人によろこばれる生き方、自分が好きになる生き方が出来ていくとおもうのです。 

☆ 

仏地に種を植えていれば、 

たとえ、悲しみの花が咲いたとしても 

その後からは、喜びの実が実でしょう。 

私たちは、幸せになるために、生まれてきて、生きているのですから。 

仏地に種を植えるには、念仏が一番。 

先月末に、行った第70回別時念仏会に参加された方々からの 

感想を拝見していて、強く感じました。 

別時念仏会の感想は、編集しまして、寺報6月号に掲載する予定です。 

お楽しみに。 

(*^_^*) 

今週もお元気で。 

ご機嫌よう! 

けいくう 

☆☆ 

  さらばとて 移し植え得ぬ 秘めし種 苔むす岩も 裂きて咲かせん 

  小さくとも とわの命の みのる華 光にそだて 三昧の庭 

  あてにせし 日の夢いずこ かくてこそ たよりて強き みちびきのみ手 

                   (田中木叉上人道詠) 

☆おまけ☆ 

先週、4万人強が参加された中国の大学生による第16回日本語スピーチコンテストの話を書きましたが、

なんと準優勝の王 琳軒さんとは、去年、zoomでご縁がありました。 

彼女とのメールのやりとりを 

ご覧下さい。日本文は、一切手を加えていません。 

その日本語能力の高さが充分伺えるメールです。 

(*^_^*) 

☆準優勝 おめでとう☆ 

王 琳軒さん 

覚えて居られますか? 

神戸市外国語大学留学生コース(JLP)で、仏教のお話をした僧侶 佐橋 啓空 です。 

日本は、さくらの花が終わり、新緑が鮮やかな季節になりました。 

この度は、第16回日本語スピーチコンテスト準優勝! 

おめでとうございます。 

中国各地の272大学、4万人以上参加のコンテストで 

準優勝って、本当に、すばらしいですね。 

王さんのスピーチも動画で見ました。 

ロボットに接待された話から、コロナ禍で社会環境が変化していくことに、 

柔軟に対応していくことの大切さを話され、そのとおりだとおもいました。 

また、質疑応答では 

地球外生命体のことを尋ねられ、難しい質問であったのに、即座に答えられたこと 

かなり緊張が見えましたが、素晴らしかったです。 

これからも 

日本語を使って、どんどん素敵な人生を開いていってくださることを念じています。 

お身体にも、気をつけて。 

この度は、おめでとうございました。 

通照院 佐橋啓空 

☆返信☆ 

佐橋先生 

こんばんは! 

返事が遅くなってすみませんでした。 

王琳軒です。 

佐橋先生もそのスピーチコンテストをご覧になりましたね。お祝いのメール、どうもありがとうございました! 

本当にうれしいです! 

先生のことを今も鮮明に覚えております。先生の授業と儀式感に関するご意見は非常に印象に残りました。 

今先生は去年と同じように神戸外大での講義を準備していらっしゃいますでしょうかね。 

今年は留学生が日本に行けるようになったと聞きましたので、すごくうらやましいです(笑)。 

先生方に対面でお目にかかりたいと思っているからです。 

先生のメールを読んで、まるで先生とお話ししているような感じがあります。懐かしいですね。 

先生もどうぞお体に気を付けてお過ごしください! 

これからもよろしくお願いします! 

王琳軒 

北京語言大学