2022年5月29日

<第953話 学ぶ姿勢>

こんばんは♪

だいぶ暑くなってきました。

今月から

弓道をはじめようと、初心者講習に行っています。

射法八節(弓を射るまでの八つの所作)の説明を受けて、さまになるように練習しています。

先週、はじめて、射場から的に向かって矢を放ちました!

が、ぜんぜん的外れ!

難しいものです。

この初心者講習で、私に与えられた一番の課題は

「目立たないこと!」

(>_<)

です。

別に、目立つつもりはないのですが、、、

講師が講義中に

「弓道は、武道ですから足袋をはいて行います」

と、言われると、

「ん? 剣道や柔道は武道だけど、足袋をはかないけどなぁ。。。」

「お茶やお能は、武道じゃないけど、足袋をはくけどなぁ。。。」

などと、いぶかしげな顔をしているので、目立つようです。

射位から的まで、矢道は28mと説明もなく言われても、遠距離は60mで、どうして28mなんですか?半分だと30mだし、昔からある武道だから、何尺何寸というはかり方だと28m丁度にはならないとおもうのですが、、、

質問し、この人は「ヤヤコシイ人」だと思われていたのだとおもいます。

(距離28mは、戦後取り決められたそうです。後日、先生が調べて、教えて下さいました)

そして

「服装について」も

1.弓道衣・袴が望ましいが初心者はスポーツウェアーでもよい。

2.射場内は白タビまたは靴下を用い、素足はさけること。

3.名札・ゼッケン等は右腰前側につける。

と、書いてあるので

次回から弓道衣はないけど、剣道着と袴で来てもいいですか?

と、質問したら、、、

はじめに書いた

初心者講習では、他の人と同じようにしてください。

とにかく

「目立たないようにしてください!」

言われました。

そう言われても

先生方も、私が剣道7段で、教えているというのをご存じですから、

貴方は筋肉痛とかならないですね。

歩き方がきれいですね。

剣道に比べると簡単でしょう?

とか声をかけてくださるのが他の方と違い

何か一目置かれている感じがしますし、、、

みなさん、スポーツウェアーに靴下なのに、

一人だけ作務衣に足袋姿で、

坊主頭で、

身体が大きくて(182cm)、

返事の声も大きくてよく通ります。

なるべく隅っこに座り、最後の方に所作をしていますが、、、

存在感を消すのは、、、難しいです。

(>_<)

けど

よくよく考えたら

目立たないというのは

解釈が違っていました。

「素直に、先生の言うとおりにしましょう」。

と、言われたかったのだとおもいます。

自我、わがまま、自己流を離れて

言われるとおりに、身につけていく。

たとえば「胴造り」と言って

身体の姿勢を整えるのが

剣道のクセで、どうしても上半身が反ってしまいます。

そのクセを違う、とたびたび指導してくださるのが、なかなか直りませんし、

力もありますから、少々強引に持って行こうとしてしまいます。

そういったことを

「素直にきく姿勢」をきちんとしなさい!

指導されたことは、その通り直すようにしなさい!

と言っていただいていることに気がつきました。

常日頃、人様にお話させていただいたり、今まで稽古したことを指導する立場になることが多いので、

物事を教えていただく姿勢ができていなかったんです。

それが

「目立たないように!」という指導でした。

なんでも謙虚に、素直に、、、が大切です。

これは、新しいことをはじめた私にとって大きな学びでした。

そして、いつの日か、綺麗な所作で放った矢が的に中ることを楽しみにしています。

(*^_^*)

☆☆

講義の中で出てきた弓道のステキな言霊

「手の内を見せない」

「手の内」とは弓を持つ手の掌のことを言います。

特に左手の使い方や出来たマメによって弓の実力がわかるそうです。

ですから弓の名手は決して手の内は見せません。

「かけがえのない」

かけとは、弓がけという右手にはめる道具で、弓をひく上でなくてはならないものです。剣道のコテもそうですが、鹿革で出来ています。だから、大切に扱い、着脱のときは、きちんと正座します。

習うときは、謙虚に素直に。

これは、人付き合いの上でも、心と心が触れあう上で、とても大切です。

かけがえのない友を作るためには、時には手の内をさらけだし、腹を割ってはなすことも必要ですね。

(*^_^*)

今週も

お元気で。

ご機嫌よう!

けいくう

☆☆

  おのがはからい うちすてて ただみこころに したがえば

    一時はくらき 夕立も  ひとしおさゆる 雨後の月

  みむねよわれに あらわれよ みくによここに きたれかし

    つるをはなれし 矢ぞ我は 飛ばずば落ちん まっすぐに

                    (田中木叉上人道詠)