こんばんは♪
朝晩、ぐっと寒くなってきましたね。
うっかりしていると風邪を引きそうです。
皆さま、だいじょうぶですか?
先週、あるお葬儀をつとめました。
その方は私と同じ歳の女性でした。
今まで1000軒を越える葬儀をつとめてきました。
その中には、若い方の葬儀も幾度となくありました。
同級生の葬儀に参列したこともあります。
しかし、自分が導師をして同じ歳の方の葬儀をしたことはなかったのです。
(昨年、同級生が旅立ち、また、葬儀の導師をさせていただきました)
枕経からはじまり
その方に、一生懸命語りかけました。
どんな人生でしたか?と。
ほぼ同じ時間をすごし、今に到り、先に卒業されたYさん。
風邪から肺炎になり脳の機能が停止してしまい、急にお亡くなりになってしまいました。
Yさんのご両親、妹さんはどれほど驚き悲しまれたかは想像に難くありません。
しかし
病院から通照院へお越しになり、お母さんがずっと付きそうとおっしゃっていたのがここなら仏さまもおられるし住職さんもいるから
「安心しました」
と
枕経のあと、葬儀の準備をしに一旦、ご自宅へ帰られました。
通夜・葬儀を通しご家族の方がここなら安心!と何度もおっしゃり
それに応えるようにYさんのお顔もどんどん美しく神々しさをましてきました。
仏さまの御前でお棺をお花で囲んだだけのしつらえでしたが紫とピンクのお花はYさんがお好きだった色。
3日間、ご家族も私たち寺の者も心から語りかけました。
☆
人は、長く語る必要はないのです。つまらぬおしゃべりで人の心を悩まし、時間をつぶすよりは短い言霊を汽笛のように贈るほうがずっといい。
「おつかれまでした」
「ゆっくりおやすみください」
「ありがとう」
その言霊を深い心をもって相手に伝えるときちんと届きます。
その証拠に家族は驚き・悲しみの中から再び生きる勇気を取り戻すことが出来てくるのです。
「お葬儀なのにこんな言い方が相応しいかどうかわかりませんが、、、
<感動しました!>
あの娘(こ)にしてあげられる最高のことをしてあげた気がします。本当にありがとうございました。」
葬儀の後
お母さんからいただいた感謝の言霊です。
葬儀に携わりこのような言霊をいただけると
心がジーンとしてしばらくその余韻が鳴り響いています。
☆☆
心からの呼びかけを
「陀羅尼(だらに)」という。
陀羅尼はインドの言葉を漢字に音訳して称えていますが
呼格といって
ほとんどが呼びかけなのです。
心から仏さまに呼びかけ、亡き方に呼びかけ、生きているものに呼びかける。
その声が忘れていた何かを
相手の心の奥底にあるなつかしさ
心のふるさとと言ってもいいかもしれません、を呼び覚ますのです。
これがお経の功徳の一つであり
特に陀羅尼のすごさです。
相手の心に木魂(こだま)して鳴り響き続けるような言霊(ことだま)を普段からも使いたいですね。
(*^_^*)
アナタの幸せを願って今週もブログをお届けします。
どうぞお元気でお過ごしください!
ご機嫌よう!
けいくう
☆☆
アナタをまとに 一心を そぞく一声 ひとこえに
親の心と 子の心 とろくる慈悲の 別天地
あわば心の 闇はれん たのし三昧 秋の旅
声にお慈悲の 山彦の ひびくもうれし 南無の歌
(田中木叉上人道詠)
(この文章は2018年10月21日に送った文章に一部編集を加えた再掲載です)