2023年3月12日

<第994話 東日本大震災慰霊>

こんばんは♪

昨日は

東日本大震災の13回忌、祥月命日でしたね。

多くの場所で、追悼を捧げられたとおもいます。

昨年は、3月11日に東北に行かせてもらったのですが

今年は、週末ということもあり、3月9日に、仙台に行きました。

そこから、レンタカーで湾岸沿いを北へ陸前高田市を目標に

祈りを捧げるつもりでした。

結局は、時間の都合上、南三陸町まででしたが。。。





昨年は、神戸空港までの道路が出勤渋滞で

あやうく飛行機に乗り遅れそうだったので、、、

今年は早い目にお寺を出発し、空港に向かいました。

駐車場も近くが空いていて、幸先のよいスタートでした。

8時35分、神戸空港発。

9時50分、仙台空港着。

早いですね。

(*^_^*)

いつもは、会員になっているA社で車を手配するのですが、今年はなぜかB社で予約しました。

B社のカウンターに行くと、スタッフが不在で、営業所へ電話を掛けてくださいと書いてあるので、電話をしました。

私「おはようございます。10時から予約しています、サハシといいます」

スタッフN「おはようございます。確認します。。。」

N「はい。ありました。サハシ、、、ケイクロウ!さまですね」

私「ケイクロウ!?」

一瞬、武士か歌舞伎役者になった気分になりました。

(*^_^*)

私「惜しい!ちょっと違う、、、」

(+_+)

N「失礼しました。サハシ ケイクウさまですね」

私「そう(*^_^*)」

N「お迎えの者が、7分ぐらいで到着しますので、カウンター付近でお待ちになっていてくだい」

お迎えに来て下さり、営業所に着きました。

N「サハシさま」

私「ハイ!」

N「先ほどは、失礼しました。」

車の手続きをする。

N「お坊さんですか?」

私「はい!明後日が震災物故者の十三回忌に当たるので、慰霊にまいりました」

( -人- )

Nさんは、その時点で涙ぐまれていた。

N「今日は、3月9日ですね。。。実は、一月前の2月9日に、母が病気で他界したのです。58才でした。大切な人を失うって、はじめてで、悲しくて、悲しくて、、、」

(;_;)

N「葬儀の時に、お寺さんにお世話になって、とてもありがたかったです」

Nさんは、悲しいけど、仕事をしなければならない。なるべく泣くのをガマンされて、一生懸命お仕事をなさっていました。

私「今日は、慰霊の為に来ていて、たくさんお線香を持ってきてますから、一つお母さまにお供えさせてください。」

すでに、K尼が車にスーツケースを運んでいたので、取りに行きました。

スーツケースから線香を出そうとしたところ、後ろからNさんが、来られて

「持ってきてもらうのは、恐縮なので、取りにきました」と。

そこで、私は「お母さまのお名前を教えていただいてもよろしいですか?」と

尋ねましたら

いよいよ涙が溢れてこられて、声になりません。

すかさずK尼が、やさしく抱きしめに行きました。

もう二人で、ハグしながら、涙、涙です。

(;_;)

だけど、泣けてよかったです。

涙は、悲しみで傷ついた心へのお薬だから。

ちょっと落ちついたので、お母さまの名前を言ってくださり

お線香に書きまして、おつとめさせていただきました。

Nさん、ハレバレとしたお顔になっておられました。

K尼「もう今日、ここまで来た甲斐がありました。これで、帰っても満足です!」と。

(そんな着いたばかりやのに、、、)

だけど、それぐらいステキな出会いでした。

☆☆

生きていると、うれしいこと、楽しいことばかりではなく、

辛いこと、悲しいことをも経験して、それを抱えて、生き続けていくもの。

生きるのは、苦しみ! と お釈迦さまもおっしゃっている。

だけど、悲しみがあるから、いのちの輝きが感じられるのだとおもいます。

お母さまを亡くされて悲しんでおられるNさん。

有名人、たとえば女優さんやオリンピック選手のような方ではなく、

かわいらしい30才ぐらいの<普通の>女性です。

けど、お母さまのことを想い、悲しまれるそのお姿に、

流される涙のきらめきに、触れさせてもらったとき

K尼をして、「これで、今日は東北まで来た甲斐があった」と言える、出会いとなりました。

Nさん、アナタが居てくださってよかった!です。

悲しみに暮れておられますが、ステキな人ですよ!

それに呼応して一緒に涙するK尼もステキです。

☆☆

どんな人でも、ステキなんです。

ということは、この文章を読んでくださっている

アナタもステキな人です。

仏さま、ご先祖さま、ご両親から賜ったキラキラと輝く<いのち>をもっているからです。

自分に授かっている<いのち>に感謝をしていますか?

自分のことを必要以上に、ダメだ!ダメだ!と卑下していませんか?

もちろん、その反対に、ワガママし放題や、傲慢になっていませんか?

卑下、傲慢、、、。

どちらの側に行っても、感謝が出ず、愚痴・不平・不満が出やすくなります。

感謝が、<いのち>を輝かすのです。

容姿がどうでも、秀でた能力がなくても、

病気をしていても、歳をとっていても、

男でも、女でも、

どんな人でも、<いのち>を授かって、今ココに、います。

そのことを喜びましょう。

感謝しましょう!

そして

<いのち>輝かせましょう!

どうして、今回、A社ではなく、B社にしたのでしょうね。

そしてNさんに出逢えたのでしょうね。

そこに、仏さまや亡き方の、恩寵を感じます。

慰霊の旅のはじめの部分しか書けませんでしたが

今年も東北に慰霊に行かせてもらえたことに、感謝です。

そして、Nさんの悲しみが少しでも癒されますようにと念じています。

Nさんのお母さま、これからも娘さんをしっかりと見守っていてください。

貴女の娘さんは、ステキな方でしたよ。 
( -人- )


南無阿弥陀仏

                 by ケイクロウ
                   (*^_^*)

今週もお元気で。

ご機嫌よう。

けいくう

☆☆

大悲のみ手に おさめられ さすみ光に 融け合いて

永遠(とわ)の寿(いのち)に 生くる身を 職務(つとめ)はげみて 感謝する

照るもお慈悲 降るも慈悲 護念(まも)らせ給う みちからを

力に苦楽を 超え精進(すす)む 命の綱の 南無阿弥陀

                        (「おじひの頌(うた)」より)

慈悲のみすがた拝みつつ 光をしたう礼拝に

降るは甘露(かんろ)の法(のり)の雨 ぬれてしみじみ み名をよぶ

ゆらぐ灯火 仰ぎつつ 心の垢のあさましき 小さき我を見つむれば

                   懺悔 身にしむ おもいかな

                        (「光明三昧」より)