2022年7月10日

<第959話 松のお話>

こんばんは♪

今日も

暑い一日でした。

梅雨が明けると、通照院の庭も植木屋さんが入って下さり、剪定がはじまります。

中でも「松」は、植木屋さんの大将が、「モミアゲ」と言って、手で一つ一つ、松の葉をすいてくださいます。それは見事に。

(*^_^*)

皆さま、「松」って知っていますか?

たいていの方が、「はい!知っています!」と

答えて下さるとおもいます。

では、質問です。

1.松の種類をあげて下さい。

2.松の寿命って何年ですか?

3.松は、どうして「マツ」と言われていますか?

4.松ヤニの使い道を教えて下さい。

5.どうして松は岩の上にはえることができるのでしょう?

  ☆☆考え中☆☆

って、考えてわかるものでもないですよね。

知っているか、知らないか?

ですから。

一応の答えです。

(*^_^*)

1.松の種類をあげて下さい。

日本に自生している松は

クロマツ。アカマツ。ゴヨウマツ(ヒメコマツ)。リュウキュウマツ。ハイマツ。ショウセンゴヨウ。の六種類です。

その他、モンタナマツというのもあります。

その違い、、、

私には、わかりません。

(>_<)

2.松の寿命って何年ですか?

だいたい100年ぐらいまででしょうか?環境によっては、300年~500年という松もあるそうです。

3.松は、どうして「マツ」と言われていますか?

古来から日本人は松竹梅を霊格の高い木として、尊んでいます。

神さまが宿るとされていて

(神さまを)待つ。(神さまを)祀る。から<マツ>と呼ばれています。

因みに、<松>はずっと緑を保っています。それが不老長寿→神!に重なりおめでたい!と。

<竹>も、冬でも青くて、雪の中でも、シャンと立っている。

冬の中でも、<梅>が咲くと、春がそこまでやって来たとわかる。

4.松ヤニの使い道を教えて下さい。

松の脂分、たとえば松明(たいまつ)にして、夜道を照らしてくれます。

ヴァイオリンなど弦楽器に使われています。抵抗を大きくして、音を鳴らしているのです。

滑り止めとして、野球のロジンバック、弓道のくすね、バレエのトウシューズなどに使われています。

また、香料や食料(チューインガムの原料)、薬品、火薬・硝薬の原料、朱肉、鋳型、シャボン玉用石鹸などにも使用されて、活躍しています。

5.どうして松は岩の上にはえることができるのでしょう?

松って、海辺の砂地や岩場にはえることができるのは、根を伸ばす力が他の木々より優れているのと、針葉樹は湿度を水に変えて吸収できると言われているからです。

松について「知っている」とお答えになられた方、

どれだけ、ご存じでしたか?

私の師匠の空外上人は

「言葉を聞いたことがあるからわかっているような気がしますが、それはわかっているうちに入らない。松を一つとっても、本当にわかることはできない!法然上人は、それをさして自らを愚痴の法然房と言われた」

とおっしゃっていました。

「松」という名前を知っているから全部わかったような気になっている。

自分は、わかっていないということもわかっていない。

(>_<)

耳が痛いです。。。

大事なことです。

↓ ↓ ↓

すべては大自然のいのちに護られて生きている。私たちはそのことにまじめに取り組まないといけない。

どうして、岩の上に松が生えていられるのか?

不思議です。

どうして、私が今、生きているのか?

同じように不思議です。

そのいのちに取り組むと、わからないとわかるようになる。

一つのことを「わかった気になっている」と、傲慢になり、それ以上成長しなくなる。

自分に取り組めば、取り組むほど、「わからない」ということが「わかってくる」。

「わからないこと」が「わかる」ことがサトリの一つです。

そして、いのちが愛おしく、有り難く、なって感謝が溢れてくる。

岩の上に松がはえているのは

阿弥陀さまのいのちが仮にそういう形をとっている。

それが、わかってくると「いのちを讃歌」したくなる。

その方法が、「南無阿弥陀仏」と称えること。

お念仏は、いのちを讃歌。

松に教えて頂いたことでした。

(m_m)

詩人は、それをこんな風に表現しています。

海とかもめ

    金子みすず

海は青いとおもってた、

かもめは白いと思ってた。

だのに、今見る、この海も

かもめのはねも、ねずみ色。

みな知ってるとおもってた、

だけでもそれは うそ でした。

空は青いと知ってます。

雲は白いと知ってます。

みんな見てます、知ってます

けれどもそれも うそ かしら。

私は見てます。知ってます。

けど、それって、ホントにわかっていますか?

と、自分に問いかけて

「わかってないなぁ~」と頭をかいています。

(*^_^*)

いつまでも<うそ>(自分の思い込みの世界)から

なかなか抜け出せない けいくう です。

(;_;)

暑さが増してきました。

京都に行くと

コンチキチンと祇園囃子が聞こえてくるころですね。

お身体、お大事に。

ご機嫌よう。

けいくう

  松にこそふけ 松のかぜ 気にする気さえ転ずれば 

    いやな声なし 家の中 人の口ゆえ 人まかせ

  接ぎ木の枝が つながれば 親木のいのち 通いくる

    すがるおもいの 一心を 接ぎ木する 南無 阿弥陀仏

                   (田中木叉上人道詠)