こんばんは
3月も半ばになり
暖かくなってまいりました。
先週の金曜日、仙台に行ってまいりました。
東日本大震災から11年の月日が流れました。
今年は、震災が起こった年と同じ金曜日ということで、
感慨に耽る方も多かったようです。
目に見える建物の復興も進んでいますが
「11年経って、はじめて、震災に向き合う気持ちになりました」という方も居られ
個人差が大きいですが、心の傷が癒えるのは、まだまだのようにも思えました。
☆☆
今日は、世を明るくする「三知」の話です。
一つ目は「知識」(「情報」)。
色々なことを知るということ。
最近は、情報が溢れているという事情もあり
知識は不要・邪魔という声も聞こえますが、
それは、二つ目、三つ目の「知」を考えれば
知識があること、物事をきちんと知ることは大切なことだと思います。
二つ目は「知恵」(「智慧」)です。
サンスクリット語のprajna プラジュニャーです。漢字で「般若」と訳されます。
これは、真理を諦め、悟りに至る。という意味なのですが
簡単に
知識を身につけて、生活に生かす働きです。
いくら、知っていても行動に移せていたなければ
「知っているだけ」では、何の役にも立たないということ。
先の東日本大震災も、皆さまよくご存知だと思います。
だけど、現地に行かなければ、わからないことがありました。
現地に行くことが必ずしもいいこととは限りませんが、震災直後に托鉢をはじめて、5月の終わりに仏教会のメンバーで慰問しました。
その時に、行くことを反対したメンバーもいましたが、実際に行き、その惨状を目の当たりにし、匂いを嗅ぎ、避難所の学校や仮設住宅をめぐり、被災された方々と会話をしたことで、震災托鉢への思いが格段に深まりました。
知っているだけではなく、実際に行動することの大切さを感じました。
それから去年はコロナで行けませんでしたが、毎年伺っています。
震災が起こった直後から、一年間は毎週月曜日、朝7時から8時。近くの公共交通機関の駅前で、托鉢をしました。そして多くの方々に協力していただけました。
そして
ここで第三の「知性」(「霊性」)が働いてきます。
自分だちは、毎週月曜日、ずっと托鉢をした。すごいのではないか?と
思いあがるのを
そうではない。
皆さまのおかげで、させてもらっている。
と、自分のおごり・たかぶりを気づかせもらう働きです。
それがなくて、2番目の「知」で、止まってしまうと、自分の「我」がむくむくと育ってしまって
他の人を見下したりしてしまいます。
それでは、せっかくの活動が残念なことになってしまいますよね。
知って(知識)、それを生活に生かして(知恵)、謙虚に続ける(知性)。
三つの「知」を大切に活動していると、大きな笑顔の輪が広がっていくと思います。
そうしてコノ世を明るく・楽しく・仲良くしていけば、極楽世界がひらけていきますね。
そう、私の生き方から「三知」を。
今週もお元気で!
けいくう
☆☆
親は子よりも 子をおもう 神聖正義の みこころに
そむき唯我が 為ばかり はかってついに 行き詰る
一心帰命 打ち込みし ナムアミダブの 端的に
邪気も邪念も はらわれて 獅子奮迅の 勇気湧く
(田中木叉上人道詠)