2022年1月23日

<第935話 文殊菩薩>

こんばんは♪

今日は、久しぶりの雨の日曜日です。

雪の地域の方には、大変だとおもいます。お見舞いもうしあげます。

今日は、日曜日の法話で

文殊菩薩のお話をしました。

文殊菩薩は、サンスクリット語でManjusriといい、それに漢字を当てて「文殊師利」と書くことが多ですが、

Manjuは、「愛すべき」とか「麗しい」という意味で「妙」とも訳され

sriは、「光輝く」とか「幸運」という意味で、「吉祥」とか「徳」とも訳されます。

ですから

文殊師利菩薩、妙徳菩薩、妙吉祥菩薩と経典にあるのは、文殊菩薩のことです。

その意味は、愛すべき光輝く人、麗しい幸運な人です。

なんて素敵なお名前でしょう!

隠れた仏教のヒーローです。

(*^_^*)

智恵の文殊と呼ばれていますが、なぜそう呼ばれるかご存じですか?

文殊菩薩は、大乗経典の初期から特に「般若経典」に頻繁に出てきます。そして仏さまの代弁者として教えを説くのです。

「般若経典」は、もちろん主として、般若を説きますが

その般若は、サンスクリット語でprajna(プラジュニャー)といい、これは「仏さまの智恵」という意味なのです。

仏さまの智慧を仏さまに代わって、人々に伝えていたので、「智恵の文殊」と言われるようになりました。

で、よくある諺「三人寄れば文殊の知恵」。

これは、国語辞典などでは

「凡人でも三人集まって相談すれば、なんとかいい知恵が浮かぶもの」と出ていますが

どうして3人なのでしょう?

2人だと、お互いの意見を出し合っても、AさんとBさん、どちらの意見を採用しようかということになることが多いですよね。どこか対立的関係になりやすい。

しかし

3人だとAさんとBさんの意見をCさんが聞けます。それぞれが第3者の立場で、あとの2人の意見を聞き、違うところを話し合えて、その中から、まったく新しい意見が創造されることもあります。

また4人以上だと、今度はまとまらなくなりそうです。

「3」って、すごいですよね。

3大名所とか、3要素とか、3原則とか。。。

広がりを感じるとともに、調和を感じる数字です。

そして

2から3へのステップアップって、劇的です!

2次元から3次元の変化って、平面から、立体になるんです。

物事を立体的に、捉えられると、見え方が格段に違ってきます。

上からの視点こそ仏さまの視点、ここが「文殊の知恵」と呼ばれる視点だとおもいます。

今、行き詰まっている方は、文殊の知恵を授かりに、お寺にお参り下さい。

(*^_^*)

世界の見え方が変わると、生き方が劇的に変わりますよ!

愛すべきものに

麗しいものに

光り輝くものに

幸せをいっぱい感じるものに

そして

人はやさしくなっていく。

それが「文殊菩薩のご加護」です。

今週もお元気で!

ご機嫌よう!

けいくう

☆☆

 大慈大悲を やどさねば 世の憂き雲が 気にかかる 

       心の空に 気をはらす 大慈大悲の おんすがた

 広大無辺の みちからに みちびかれゆく 我なれど 

       弱き心の 悲しさに つまずきころび 日をおくる

                      (田中木叉上人道詠)