2021年11月28日

<第927話 ピアノフォルテ>

こんばんは♪

今日は、午後、所用で京都に行っていて、帰ってくるのが遅くなり、配信時刻が遅くなったことをお詫び申し上げます。

(m_m)

さて、今日は、ピアノについて書いてみたいとおもいます。

ピアノは、1709年にイタリアのクリストフォリによって発明されたと言われています。

発明当時は、54鍵盤でした。

それから、61鍵盤、68鍵盤、78鍵盤と増えていき、1890年頃(明治22年ごろ)、白鍵が52、黒鍵が36の88鍵盤のピアノになりました。

それ以降は、鍵盤数が増えていないのですが、それはそれ以上増やしても人の耳には聞き取れる音域ではないからです。

人の耳は、20~20,000ヘルツまで聞こえるのですが、音程として聞こえるのは20~4,000ヘルツぐらいだそうです。

88鍵盤のピアノでは、7オクターブ1/4(27.5~4,186ヘルツ)の音域です。

ピアノの鍵盤数は88ですが、弦の数は約3倍の230本ほどあるそうです。

弦の太さは、高音域のところは細く、低音域のところは太く段階的になっているのです。

声帯と通じるところがあるとおもいました。

(*^_^*)

ちなみに、弦が1鍵盤に対して、2本、3本と複数あるのは、一つには音を大きくするため。二つ目は、複数張ることで、響きがよくなるからです。

☆☆

92鍵や97鍵と、88鍵より多いピアノもあります。

88鍵盤のピアノでも、使用されない鍵盤があるのをご存じでしたか?

最低音の2鍵盤、最高音の1鍵盤は、使用しないそうです。

88鍵盤より、多い鍵盤数のピアノもその増えた分は、使用しないのです。

使わないのに、なぜ、あるのでしょう?

それは、他の弦を弾いたときに、使用していない弦とも共鳴して、響きが豊かになるために、実際には、弾かない鍵盤であっても、弦をはっているのです。

☆☆

この話は、弟子のK尼が調律師さんから聞いたのを教えてもらったのですが

とても感動しました。

実際には弾かない鍵盤にも、その役割があり、全体の音を豊かにしている。

鍵盤くんとしては、どんどん弾いて欲しいとおもいますが、

日の当たる鍵盤、影で支えている鍵盤。

それぞれ意味があるんだなぁ、と。

人間の世界も似ているところがあるとおもいました。

たとえば舞台を例にとると

表舞台で活躍する俳優さん、その活躍を舞台裏で支える照明さんや音響さん。

総合的にプロデュースする人。宣伝する人。衣装を手掛けるデザイナーさん。

会場整理の方、チケットを売ったり、受付する係りの方、会場をセッティングしたり、かたづけたりする方。

観に来てくださるお客さん。

などなど。

どの人にも役割があり、全体ですばらしい舞台を作りあげている。

みんなが、俳優さんになる必要もないし、

自分は、弾かれることのない鍵盤だと、ふてくされる必要もない。

天から見れば、みんな必要。

あなたがいるだけで、この世界には、共鳴がおこり、豊かになっている。

何もしなくても、私がいるだけで、この世界に共鳴がおこり、豊かな音が奏でられている。

皆が、そう思えると、この世界は笑顔いっぱいのすばらしい世界になりますね。

その役割の一つを私も、アナタも担っていることを、おもってみましょう。

(*^_^*)

今週もお元気で!

ご機嫌よう。

けいくう

☆☆

  おのがはからい うちすてて ただみこころに 

          したがえば 一時はくらき 夕立も ひとしおさゆる 雨後の月

  おなじみ親の はらからと ひとついのちを わけあいて 

          とわの旅路に 手をつなぐ きっても切れぬ このえにし

                          (田中木叉上人道詠)

☆おまけ☆

日本に、最初にピアノが輸入されたのは、いつでしょうか?

誰が持ち込んだでしょうか?

  ↓

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  ↓

答えは、

江戸時代の1823年7月6日。

オランダ陸軍医であったドイツ人医師シーボルトさんが、持ってきました。

だから7月6日が「ピアノの日」になっています。