2021年7月18日

<第908話 四つの戒め>

こんばんは♪

暑くなりました。

いかがお過ごしですか?

今日は、四っつ戒めについて書きたいと思います。

これは仏教の戒めではなくて

剣道の修行においての四つの戒めです。

この心の状態になったら負けてしまいます。

剣道における四戒を書きなさい。

剣道の3段とか4段の昇段審査の筆記試験などで見かける問題です。

(^o^)/

一つ目、驚く。

相手が、自分の予想していなかった技を出したり、動きをした時に、驚いてしまうと冷静な対処ができなくて、打たれてしまう。

二つ目、懼(おそ)れ。

相手の気合の声や体格などで、恐いと思ってしまうと、身体の動きが萎縮してしまって、打たれてしまう。

三つ目、疑う。

相手が、打ってくるのか、誘っているのかなと相手の動きが読めなくて、判断が遅れてしまう。

四つ目、惑う。

自分が、いま、打とうか、守ろうか、決められなくて中途半端な技になってしまう。

この四つの心にならないと思っていても、心は勝手になってしまうものです。

いきなり、横で大きな音がなったらビックリしますし

高いところに行ったら、恐くなるし

相手のことなど、わからないから、疑ってしまうし

自分のことは、もっとわからないから、迷ってしまう。

だけど、正しい稽古を積み重ねていく

正しい太刀筋で素振りをする。剣の理法に乗っ取った打突をする。

そうした稽古を続けることで

負けて学び、負けて学び、

少しずつ、少しずつ、

驚かなくなり、恐れなくなり、相手のことがわかるようになり、自分の技を心を込めて出せるようになってきます。

★★

心の正しさを法然上人は、仏さまとの親しさと考えておられました。

正しい・正しくないとなると、二元論の世界ですが、なるべく仏さまに近くなれるように修行していくこと。

そうすることで、心の四戒が起こってもすぐに消えて、影響を与えないようになってくると

思うのです。

けど

心の四つの戒めは、どれも必要なことなのです。

驚くから、今までの世界から違う世界を味わえる。

恐れるから、生命をつなげていける。

疑うから、相手のことがわかり、思いやりが持てる。

迷うから、自分の愚かさがわかり、人に親切にできる。

修行していたら

心の四つの戒めの状態にならなくなるのではなくて

あっ!

今、その状態になったと早く気づくようになる。

そこが、大事なのです。

自分の人生が豊かになる上には。

この世のものは、すべて必要。

それを味わえば、自分の人生がさらに味わいのあるものになる。

そうして、心豊かな日々を過ごしていきましょう。

今週、暑くなっていきそうですから

どうぞお身体、お気をつけください。

ごきげんよう。

けいくう

★★★★

  つらくもつらい 時ほどが のぞみをとぐる 満足で 求めてやまぬ 彼の岸へ 一と日ちかずく この一と日

  やむにやまれぬ 大願の 道は一筋 まっしぐら つらくもつらい時こそは お役に立って いる証拠

                                      (田中 木叉上人 道詠)