2021年4月4日

<第893話 誇らしい葬儀>

こんにちは

今日で、3週連続

日曜日に雨!

雨も必要!

天気に不足は、ないけれど、、、

今週は、特にこれで、桜が散ってしまいますから、、、

なんか、春の暖かさの雨のような

さびしいような雨でした。

だけど、雨が降るとしっとりとして

落ち着く感じがあるから、好きです。

桜が散るように

人の命もまた、いつかなくなっていく。。。

3月は

半ばから、葬儀が続きました。

10日に、息子さんから

総代さん逝去の連絡があったとき

「お母さんでなくて、お父さんですか?」

と、私も確認したし

それを伝えた人も一様にそう聞き返されました。

その総代さんは、91才でしたが

ここ数年、奥さまの介護を自分の最期の仕事として

やりきるとおっしゃっていましたし

実際、家事全般から、着替えの補助まで

よくなさっていました。

その総代さんが、1月1日、元旦の朝には

元気にお寺にお参りされていたのですが、

家族、奥さまとすごされて4日の日

奥さまを病院に送られた後、自分も調子が悪いので検査すると入院されたまま
状態がおもったより悪く、一月後、大阪の方の病院へ転院。

結局、そこで旅立たれました。

葬儀の時

Aさん、残念でしたね、最期の仕事がきちんとできずに、、、

少しおもってしまいました。

その10日後、春のお彼岸中日。阿弥陀さまの西方極楽浄土の日。

そして、さらに10日後

3月30日 今度は

Aさんの奥さまがご逝去。

本当に、仲の良いご夫婦だったなぁとおもいつつ

枕経に伺った時

奥さまの顔が、誇らしくみえたのです。

ハッ!と気づきました。

ここ5,6年、ご主人が献身的に奥さまに使えておられることをご主人から一方的にお聞きしていたので、

奥さま→身体の弱い・病気の方

ご主人→しっかりした愛妻家。

というイメージだったのですが、

奥さまの顔を見たとき

「私は、主人より一日でも長く生きようとおもっていたわよ!」と

おっしゃっているように感じました。

最期まで、頭もしっかりしていたご主人が、ご主人の予定通り奥さまを見送っていたとしたら、、、

きっとやりきった感は、あるでしょうが、、、

すごい喪失感に苛まれて、苦しい日々を過ごさなければならなかったとおもうからです。

それこそ、燃え尽きてしまわれたかも。

だけど、そうさせなかったのは、「奥さまの愛」だとおもうのです。

病気で衰弱して寝たきり状態の奥さまが、ご主人に悲しいおもいをさせなかった!

とても

とても素晴らしいと感じ、こころの底から「おつかれさま!」と

手を合わせて、葬儀をつとめさせてもらいました。

いろいろな意味で、初めて経験する「誇らしい葬儀」でした。

ご家族の方は、一ヶ月に続けて2軒もお葬儀を出すのは、大変だったおもいますが、

あとあと、お二人の人生を振り返って、その幕の引き方を改めてみたときに、素晴らしい両親をもてたことに誇りを感じられるとおもいます。

どんなときでも、相手をおもいやることのすばらしを教えてもらった、Aさまご夫妻のお葬儀でした。

お二人のご冥福を、日々祈っております。

自分のやりたいこと、できていますか?

ムダに時間をすごしていませんか?

人生には、限りがある。

後悔しないように、今週も

あなたらしく

無理のないように

しかし

こころをこめて、すごしましょう!

ご機嫌よう!

けいくう

  身は水のあわ きゆるとも いつもかわらぬ 生きどおし くらければこそ 気がつかぬ 永遠にかがやく 大海原

  おのがはからい うちすてて ただみこころに したがえば 一時はくらき 夕立も 一しおさゆる 雨後の月

                                         (田中 木叉上人 道詠)