こんばんは♪
もうすぐ東日本大震災から10年が経ちますね。
2万2千人余の方がお亡くなりなり、多くの方が今もなお、苦しまれていると思います。
心より、お見舞い申し上げます。
☆
昨年の秋からの話です。
今、通照院でお手伝い頂いているK尼僧さんに、白羽の矢が立てられ
大阪のB寺に、住職に入りませんかというお誘いがありました。
いろいろ検討し、年末に、実際にB寺にお伺いしたのですが、立派なお寺でとても通照院を普段手伝いながら、B寺もというのは、難しいと判断し、丁重にお断りしました。
しかし、現在B寺をお世話なさっているU尼僧さまがご高齢であること、今までのご苦労をお聴きして、なんとか後継者がいないかと知り合いを当たりました。
K尼と同じ修行なかまで、S尼さんが、興味を持って下さり、先方に話をして
1月25日、K尼とS尼の二人が、B寺に行きました。
そこで、S尼さんが、次の後継者になることになりました。
二人がB寺に行く前に、私はS尼さんに、いいました。「B寺に行ったら本堂でおつとめして、その時に阿弥陀如来さまの声をちゃんと聞いてきなさい」と。
しかし、B寺から帰ってきたS尼さんは、私にいいました。
「一生懸命拝んだのですが、、、」
「如来さまの声は聞こえませんでした」と。
☆☆
皆さま、どうですか、神社仏閣にお参りされて
神さまや仏さまのお声を聴いたことがありますか?
(*^_^*)
如来さまの声って、どうやったら聞こえるのでしょう?
S尼さんとは、そのあと、お手紙などでやりとりをしていますが、
「私は兄弟からは<悩むのが趣味なん?>と言われてしまうほどいつも何かを悩んでいます」
と、
言うぐらい心配性の性格であることから、如来さまの声を聞けなかったことを気にされているようでした。
ですが、お手紙に、「日に日に<お寺に務めさせていただきたい!!>という気持ちが膨らんでいる」とも書かれていました。
そこで、私は言いました。
<お寺に務めさせていただきたい!!>という気持ちが日に日に膨らんでいるという
このことこそが
阿弥陀さまのお声を聴いている証拠ですよ!と。
S尼さんのこの気持ちは、どこから湧いて出ているのか?
そう。
阿弥陀さまのお声を聴いているからS尼さんの心の底から湧き出てきているんだとおもいます。
☆☆
人を好きになり
その相手から「私をなぜ好きになったの?」と聞かれたとき、返事に困る方もあるのではないですか?
物でもいいです。
アナタは、これが趣味なんですね?どうして?
と、聞かれたときに
たとえば、私は剣道や能が好きです。どうして?
いくつか理由は、言えますが、、、
最後は、「好きなものは好き!」というところに落ちつくのではないですか?
好きになるのに、理由は特にいらないとおもいます。
それは、心の奥の方から、湧き出てくるもの。
それを私は、如来さまの声と言いました。
☆
なぜ、お寺に入るのかどうかを決めるのに「如来さまの声を聞いて」と言ったのか。
形が整っているからとか、条件で決めると
あとあとこんなはずではなかったとなった時、後悔することが多いからです。
お金やものは、はじめのうちは何もなくても、気持ちがあれば、無ければ無いなりに、工夫して出来ていきます。
法務(おつとめやお話)もきちんと出来ていなくても、毎日一生懸命練習を重ねていくと、上手に出来てくるようになります。
形だけ整えても、心が伴っていなければ、結局、何もできなくなります。
お寺の状態(本堂や伽藍の程度や檀家数)、立地条件などで、入るかどうかを決めるのではなく
自分の心の中から「この仏さまにお仕えしたい!」というオモイがないと
B寺に入っても
こんなはずではなかった!
こんなはずでは、、、連続に耐えられなくなるから。
すべては、自分の心にきちんと旗を立てているかどうかです。
そこをS尼さんは、心にきちんと旗を立てたので、ご実家のご両親も、娘さんも、周りの方もきっと協力してくださり、うまくことが進んで行くようになっているのだとおもいまう。これからが、楽しみです。皆さまも、応援してあげてください!
(*^_^*)
先週の日曜日、S尼さんがご両親・娘さんとともに、U尼さんにご挨拶に行かれ、その帰りに通照院にも寄ってくださいました。
私の予想どおり、素敵な方々でした。
そして、人見知りだと仰っていた娘さんが、通照院からの帰りの車中で「先日、お母さんが剃髪(髪を剃ること)して驚いたけど、お母さんがB寺に入ることをこんなに歓迎されて暖かく迎えて下さる。夢のよう」と祖父母さんに言われたとS尼さんのお父さまからのお礼の手紙にありました。
「夢のよう!」
って、素敵な言霊ですね。
みんなが、幸せになっていくイメージがパーァと広がりました。
☆
実際に、B寺に入ってから、いろいろなこともあるでしょうが、
S尼さんに伝えました。
「悩まなくても、考えなくても
お念仏して仏さまにおまかせしていれば
大丈夫ですよ~~!
悩んでしまう。
考えてしまう。
そんな時は、お念仏して
感じましょう!
聴きましょう!
仏さまの声を!
自分の心の声を!」と。
通照院で頑張っているお弟子さんのK尼さんには
もっと考えろ!
悩め!
と言っているのに、、、
(>_<)
…面白いですね。
(*^_^*)
今週もお元気で!
ご機嫌よう。
けいくう
☆☆
のぼる峠は けわしくも 憂き世の風は 寒くとも お慈悲の中は 春びより 心もうらら 日もうらら
大慈大悲に うながされ 歓喜勇躍の はたらきに 心はずめば 身もはずむ 六字音頭のほがらかさ
(田中木叉上人道詠)