先日「静寂」についてお話してくださいと言われました。
「静寂」は何も音がない世界だから、
そのことを話すのは矛盾してるようですが、
「無言」「無音」「音が無い」と
「静寂」は、何が違うのでしょうか。
私のところは、お念仏道場です。
だからいつも座禅、瞑想ではなく、「南無阿弥陀仏」とお念仏を唱えます。
けれども、お念仏をしながら「静寂」を感じるんですね。
お念仏をしながら、声を出しながら「静寂」を感じる。
無言と静寂。
その辺で違いが分かりそうです。
ただ音を出さない、しゃべらない。
そういう状態でも、心の中はいっぱい話し声が聞こえます。
お念仏を唱えながらでも、心の話し声が収まって、静かになることがあります。
つまり「静寂」とは、自分のわがままなところ。
いっぱいしゃべってくる、うるさい心がスーッと静まっている状態。
それを「静寂」と言うと思います。
そうなると、自分中心の勝手なものの見方から
仏さまを感じて、穏やかなものの見方に変わるような気がいたします。
「静寂な時間」はお念仏の中でもあります。
今月も日曜日ごとにお念仏会がございます。
どうぞ奮ってご参集ください、お待ちしております。