2017年2月更新

中国の故事や詩文から触発を受けて描かれた絵画「南宗画」の影響をうけて、日本では江戸時代に文人画が発展したと同時にその趣を花でいけあらわしたのが「文人華」です。

それぞれの「文人華」には花材の取り合わせによって吉祥の題意がついていています。

今月の花は、「文人華」をいけました。
題意は「歳寒雅友(さいかんがゆう)」です。

寒い時=「歳寒」、百花に魁て咲く白梅、雅な香りの水仙、そして寒菊を友として=「雅友」、
厳しい寒さの逆境の中にあっても友と心通わせるという意味を表します。

馥郁たる香りの梅と梅の古木、凛と天に向かって伸びる梅の気條(ずわえ)、
すっと背筋を伸ばして咲く水仙、そして寒菊の5種の花材を題意を意識しながら、風雅にいけました。

<花材> 白梅・梅の古木・梅の気條・水仙・寒菊

白梅・梅の古木・梅の気條・水仙・寒菊